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さいたまヨーロッパ野菜研究会結成の背景①イタリア野菜のニーズ|フクダユウコ
中小企業診断士のフクダです。 前回は、さいたま市でのレストラン向け地産地消を始めようとした際に、ぶち当たった課題についてお話しました。 このあと、直売所の方々とレストラン取引について打診したのですが、高齢の生産者が多かったこともあり、良い返事はいただけませんでした。 ふりだしに戻って、次の手を模索し始めたお話です。 イタリア野菜を作ってもらえないか 青森とさいたまの産地訪問を通して、飛び抜けて熱心に生産者と接するシェフとオーナーがいました。 当時、さいたま市内で3店舗のイタリアンレストランを経営していた、ノースコーポレーションの北社長と、総料理長の新妻シェフでした。 東北
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さいたまヨーロッパ野菜研究会結成の背景②イタリア野菜の品種改良|フクダユウコ
中小企業診断士のフクダです。 前回は2012年、地元でイタリアンレストランを経営する北さんから、「地元でイタリア野菜を作って欲しい」という意外なオファーがあったお話をしました。 今回は、そのイタリア野菜のタネを作るトキタ種苗のお話です。 初めて目にする野菜 2012年、北さんからトキタ種苗のイタリア野菜「グストイタリア」のことを教えていただき、イタリア野菜について調べ始めました。 トキタ種苗の「グストイタリア」というイタリア野菜のタネは10種類ほど発売されていました。チーマ・ディ・ラーパのほかにも、ルッコラの野生種と呼ばれる「ルッコラ・セルバーティカ」、渦巻き模様が楽し
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さいたまヨーロッパ野菜研究会①イタリア野菜の研修会を開く|フクダユウコ
中小企業診断士のフクダです。 私は「さいたまヨーロッパ野菜研究会(ヨロ研)」の事務局として、研究会の結成前から10年以上にわたり関わってきました。 ヨロ研については既に多くのメディアや論文などで詳しく取り上げられていますが、結成からちょうど10年という節目なので、事務局としての目線で振り返ってみます。大長編になりそう… ヨロ研結成の背景については、こちらをご覧ください 「レストラン向け地産地消」の理由 2012年、地元イタリア料理店のオーナー、北さんから「イタリア野菜を作って欲しい」という意外なニーズを受け、イタリア野菜のタネを発売するトキタ種苗にもお話を伺った結果、「イタ
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さいたまヨーロッパ野菜研究会②ヨロ研結成、でも生産者が集まらない!|フクダユウコ
中小企業診断士のフクダです。 前回は2013年1月、市内生産者向けにイタリア野菜の研修会を開いたお話をしました。 2013年4月、まだ生産者は決まっていませんでしたが、北さんが経営するレストラン「ノースコーポレーション」とトキタ種苗、事務局として私の職場「さいたま市産業創造財団」で任意団体の研究会を結成することになりました。 組織としては、こんな感じです。 メンバー足りなすぎ 「イタリア野菜研究会」ではなく「ヨーロッパ野菜研究会」にしたのは、イタリアでもフランスでも同じ野菜を使っていることが多く、「ヨーロッパ野菜」と呼んだほうが、より多くのレストランに使ってもらえるとの判断からで
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さいたまヨーロッパ野菜研究会③1年目の想定外|フクダユウコ
中小企業診断士のフクダです。 前回は、さいたまヨーロッパ野菜研究会を結成し、生産者が初の収穫に向けて動き出したお話でした。 待望の初出荷、しかし… 2013年夏から、10名ほどの生産者がヨーロッパ野菜の栽培を始めました。 最初は分からないことだらけです。トキタ種苗のFさんや、品種改良を手掛けるブリーダーの方々が毎週のように畑に来て指導してくれました。 収穫が近づくと、新妻シェフが畑に来て、レストランで使いやすい収穫サイズなどを教えてくれました。 そして10月、待望の初収穫です。 十数名の生産者メンバーのうち、1年目に出荷できたのは4人。 量は少ないですが、10種類以上のヨーロ
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さいたまヨーロッパ野菜研究会④プロ集団への道|フクダユウコ
中小企業診断士のフクダです。 前回は、ヨロ研1年目に起きた、さまざまな「想定外」についてお話しました。 今回は2014年から2015年にかけてのお話です。 野菜販売の難しさ 2014年、ヨロ研の活動2年目。 県内の業務用食品卸でシェアNo.1の関東食糧さんが、ヨロ研の流通メンバーに加入してくれました。 これでやっと野菜をレストランに届けられる…と安心したのもつかの間、今度は新たな問題が。 関東食糧はもともと冷凍食品や乾物、調味料などを扱う会社で、野菜の取り扱いに慣れていませんでした。 ましてや、大多数の人は聞いたこともないような野菜ばかりです。 お取引の飲食店が多いとはいえ、
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さいたまヨーロッパ野菜研究会⑤ヨロ研のロゴとブランディング|フクダユウコ
中小企業診断士のフクダです。 今回は、ヨロ研がプロ集団として成長していったお話の続き。 よく講演などでも質問を受ける、ヨロ研のブランディングについてです。 ヨロ研のブランドイメージをどうするか 2014年、栽培2年目を迎えて「商品につける、ヨロ研のブランドロゴを作ろう」という話が出はじめました。 最初はデザイナーさんが、野菜をデフォルメした、ビタミンカラーの可愛いロゴ案を作ってくれました。 しかし、生産者はみんな「俺たちのイメージと違う…」という顔をしています。 どうやら、メンバー間で「ヨロ研のブランド」に対する考え方が違っているなと思い、「ヨロ研のブランドイメージ」につい
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やらないことを決める~さいたまヨーロッパ野菜研究会⑥|フクダユウコ
中小企業診断士のフクダです。 前回は、ヨロ研のブランディングについてお話しました。 今回は「やらないことを決める」というお話です。 「やらないこと」を決めれば、やるべきことが見えてくる 中小企業診断士の勉強をしていた頃、講師から口を酸っぱくして言われ続けていたことがあります。 「中小企業は経営資源が少なくて当たり前。沢山の制約がある中で、どうやって実現可能な突破口を見つけるか、考えるのが中小企業診断士。」 資金は少ない、人も足りない、設備も乏しい、DXってなんのこと? ないないづくしの中で、乏しいヒト・モノ・カネ・ノウハウをどうやって効率的に使っていくか。 まずは、やらない